講演記録2008.03講演記録

第5回日本生殖医療心理カウンセリング学会・招聘講演を終えてIFC社長・川田ゆかり講演報告

こんにちは、IFC代表・川田ゆかりです。
第5回日本生殖医療心理カウンセリング学会・学術集会は、2008年2月3日に日本都市センター(東京都)において開催されましたが、その際オルガノン社協賛ランチョンセミナー招聘講演の機会を頂戴したことを大変光栄に思っております。

学会のHP上で、この学術集会報告のページに、川田の講演内容も写真入りで紹介されておりますので、こちらののページをご参照ください。
http://www.repro-psycho.org/syukai/repo/5th-repo.php

医師、心理士、および、生殖医療従事者からなる「日本生殖医療心理カウンセリング研究会」( The Japan Association of Psychological Counseling for Reproductive Medicine : JAPCRM )という名称で平成15年9月に発足した後、平成17年8月1日に現在の「日本生殖医療心理カウンセリング学会」へと飛躍し、名称を改めたのがこの学会です。

理事長は、東邦大学教授の久保春海先生、第5回学術集会会長は、自治医科大学教授の柴原浩章先生、私が講演させていただいたセミナーの座長は、広島HARTクリニック院長の高橋克彦先生と、どなたも日本の生殖医療・体外受精を含む高度生殖補助医療を代表する先生ばかりでした。また、学会には、全国から第一線で活躍される専門医を含む医療者、そしてもちろん心理カウンセラーの諸先生達がお見えになり、最新の情報交換を行う場ともなりました。

日本の心理カウンセリングの第一線でご活躍の専門家の方々、特に副理事長の平山史朗先生(東京HARTクリニック)や東京福祉大学大学院教授の平木典子先生などとお話させていただく機会を得たのも大変有意義で勉強になるひとときでした。

今回私は、「米国での非配偶者間ART現場における心理サポート」と題し、私共IFCが過去10年以上にわたりコーディネートを行って参りました卵子提供・代理出産プログラムの現場で具体的にどんな心理サポートを行ってきたかについて講演させていただきました。

「不妊治療」というものは、治療を受けるご夫婦にとって、心身共に本当に負担の多いものです。ですからそんなご夫婦のためのサポートを行うのは、心理カウンセラーだけではなく、医師・看護師といった医療者、コーディネーターや事務職のスタッフ、はては、医療プログラムそのものの内容や施設環境まで、あらゆる側面から見ていかなくてはならない、ということの重要さについてお話しさせていただきました。

更には、卵子提供プログラムや代理出産プログラムにて問題が起こらないようにスムーズに進めるためには、ご夫婦はもちろんのこと、卵子ドナー(エッグドナー)や代理母、そして代理母の家族などについてもサポートが必要であり、どんなことが行われているかについてお話させていただきました。

この私の講演の内容について、座長の高橋先生からは、「一施設においてこれだけ完成されたプログラムが行える、という大変良い例である。」という過分なお褒めのお言葉を頂き、これまでの努力が報われたようで感無量でした。

学会当日は東京では珍しい大雪となり、遠くからお越しになられる関係者の方々にとっては大変な天候でしたが、そんな中、会場には200名を越える会員の方がお集まりになられるという大変な盛会となりました。皆様の熱意で会場内は大変ホットでしたが、外では雪が積もり続け、新幹線がストップしてしまうという話もあった中、関西地方からいらしたある著名な先生は、「だいじょうぶ。君の講演が終わったらすぐ帰るよ。」とおっしゃり、一番前でお聴きくださったこと、大変感動し、有難く存じました。

その前日に行われた懇親会では、理事長の久保春海先生のお隣にお席をいただくなど、過分なご配慮をいただき、大変光栄でございました。また、普段極めてご多忙な先生達に、気さくにお声をかけていただけたことも本当に有り難いことでした。

このような経験から、いつも海を隔てた米国サンフランシスコの現場におります私にとっては、「今、現在、日本の生殖医療の現場の第一線で活躍されていらっしゃる先生方」と交流させていただく機会を得たことは大変勉強になりましたし、今後も日本と米国をつなぐ架け橋としてお役に立つことができればと、強く感じております次第です。

私に講演の機会をくださった日本生殖医療心理カウンセリング学会役員の久保先生、柴原先生、高橋先生を始め、関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

2008年3月 サンフランシスコにて
IFC代表 川田ゆかり

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