卵子提供体験談2009.06体験談

『思い出深い3月3日』~関西地方の卵子提供プログラム体験者の方より~

IFCの皆様、お元気でいらっしゃいますか?

2年前の3月3日にサンフランシスコで胚盤胞を移植し、それから1年後の3月3日、娘の初節句を迎えることができました。未熟児だった娘も元気にすくすくと育ち、おかげさまで今年のひな祭りも楽しく過ごすことができました。

血液型の関係でなかなかドナーさんが見つからず、ようやく見つかったドナーさんのキャンセルが続いたり、移植までは思いのほか長い道のりでした。
その後1回の移植で無事妊娠し、順調に見えた妊娠生活も後期に入るとむくみがひどくなり、妊娠高血圧症候群のために9ヶ月で緊急帝王切開、未熟児の子供はNICUに1ヵ月間入院と、問題続きの妊娠・出産となってしまいました。
しかし、いろいろなトラブルを乗り越えて私のところに来てくれた娘は、かけがいのない宝物です。

私は赤ちゃんは両親を自ら選んで生まれてくると信じているのですが、遺伝子のつながりのない、そして高齢の母親を敢えて選んでくれた娘の勇気に感心すると共に、何が何でもこの子を幸せにしなければと、いつも心に誓っています。
結婚が遅くなければこの子には会えなかったし、不妊治療が成功したら会えなかったし、 何度かドナーさんのキャンセルが続かなければこの子には会えなかったのです。
今まで不幸だと思っていたことも、この子と親子になるためのステップだったと思うとすべての出来事に、ただただ感謝するだけです。

卵子提供前は、遺伝子のつながらない子供を本当に愛せるのか?と一抹の不安はありましたが、子供を産んでそんな考えは吹っ飛びました。私の愛情が伝わったせいか、子供は不思議と私に似ています。
ドナーさんのお写真を見る限りでは、私と似ていないのに本当に不思議です。

DNA以外はこの子と私はすべてつながっていると実感する毎日です。