卵子提供者(エッグドナー)はこんな女性達です
卵子提供プログラムに進むことをご夫婦が考えるとき、やはりとても気になるのが「どんなひとから卵子の提供を受けることができるのかしら?」ということではないでしょうか?
卵子の提供をしてくださるドナーさんは、医療上の観点から一口にいうと、「20代の健康な女性」、ということになります。
まず、この「20代の」、という年齢層の背景には、生殖医療上、統計ではっきり証明されていることとして、20代の女性の卵巣機能が一般的に一番良く、生殖能力が極めて高いことがわかっているからです。やはり、卵子の「生殖能力」の一番の決め手は、「女性の年齢」ということになってしまうのですね……。
日本人のご夫婦がまず希望されるのは、「日本人か日系人」というケースが一番多くなっていますが、中国人、韓国人などを含むアジア人、またその他のアジア人やいろいろな人種がミックスされている方などにまでその選択肢を広げるご夫婦もいらっしゃいます。
そのため、IFCではアメリカの多くのドナー登録機関とネットワークし、一人でも多くのドナー候補者さんをご夫婦にご紹介できるよう日々情報を集めております。
ドナーとして志願する日本人女性は、ほぼ全員が米国在住の方ですが、その背景は本当に様々で、学生さんや家庭の主婦、仕事をもつ女性などなど、いろいろな個性をもったボランティア精神溢れる女性たちです。
学生さんは、大学生、大学院生、専門学校生、短大生などなど様々で、いろいろなジャンルのお勉強をされていらっしゃり、もともとご両親が日本在住の日本人だったがその後アメリカのビザを得てそのままアメリカに家族で暮らしている方などもいらっしゃいます。
また、家庭の主婦というと、一番多いのは、アメリカ人と結婚して移住してきた女性達で、すでにご自身のお子さんをもうけていらっしゃる方もおいでです。もちろん、日本人同士のご夫婦で、アメリカのビザを得て暮らしていらっしゃる方のケースもあります。
仕事をもつ女性としては、自分自身がアメリカでのキャリアアップを願ってアメリカの企業に就職したり、アメリカで留学生活を送った後そのまま就職された、というケースもあります。
エッグドナーとして志願してくださる女性たちは、このように本当に様々な背景をお持ちの方々ですが、彼女達に共通していることは、前向きで暖かな「ボランティア精神」を持っていることです。
ドナー期間中は、排卵誘発剤を打ったりなど数ヶ月にもわたりさまざまな医療上・日常生活上の制約によって拘束されることになります。ですから受け取る謝礼だけが目的では決して勤まらないような大変な「仕事」を、「ご夫婦のお役に立つことで自分も大きな幸せをもらえます!」とおっしゃって引き受けてくださるオープンマインドな心優しい女性達なのです。
すでにお子さんを出産しているドナーさんの中には、「子供をもつことがこんなに素晴らしいことだと、産んでみて初めてわかりました。お子さんがほしいのに治療で苦しんでいるご夫婦に、私が数ヶ月頑張ることでこの幸せを分けて差し上げられるなら、私が人間として生きている間にできる、一番素晴らしいプレゼントだと思う。」とおっしゃる方もおられました。
その他独身のドナーさんの中には、こんな告白をする方も……。
「現在もおつきあいしている男性との間で、実は以前妊娠してしまい、まだ結婚もしていないし、仕事にも打ち込みたいので、彼と話し合って中絶の決断をしました……。今はまだ子供を育てる心の準備ができていないけれど、命を絶ってしまったその罪の意識がずっと残っています。毎月の生理でただ無駄にしている卵子をどなたかに提供することで、その子供を心から願う方のもとで新しい命が生まれ、その命を愛し育ててくださるなら、私が以前絶ってしまった命への償いになるような気がして……」
ただ、エッグドナーとして登録ができるようになるためには、その彼女達の「優しい心とボランティア精神」だけではなく、厳しい審査基準に合っていなければいけないのです。本人の年齢や健康状態は当然のことですが、その他家族・親戚の病歴、本人の月経周期や婦人科系の健康状態、ドナーとなることに対しての意識、何度にもわたり治療スケジュールに添ってクリニックに来てもらえるかどうか、などなど、熟練のドナーコーディネーターが事前問診で長い時間をかけて志願者の方を審査します。
驚くことに、弊社IFCが常時ネットワークしているドナー登録機関の例においては、100人ドナーになりたいという志願者がいたら、なんと90人ほどは振り落とされてしまい、登録には至らないのです。つまり全志願者のうちほんの1割しか最終的に登録とならないことになり、卵子提供をご希望されるご夫婦には、そのような「狭き門」をくぐった、「選ばれた」登録者だけをご紹介していることになります。
弊社の卵子提供プログラムに参加され、初回渡米されるまで、日本にいらっしゃる間ずっと不安だったご夫婦も、実際に渡米されこちらサンフランシスコの弊社オフィスの「ゆったり長いす」でリラックスしながらドナーさんの写真をご覧になり、プロフィールをお読みになり、ドナーさんの人間像を知り、辛かった治療を過去のものにして、新しい希望へと具体的な一歩を踏み出せる勇気を得ていらっしゃるようです。
IFCでは、ご夫婦がお気に召すドナーさんが見つかるまでお手伝いいたします。ドナーさんとの素晴らしい「ご縁」がありますように。
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