IFC卵子提供プログラムにおいては、卵子ドナーさんに必ず『遺伝カウンセリング』を受けていただき、遺伝病のリスクを詳細審査しています。
第三者である卵子ドナーさんから提供を受けるときの一番の不安というのは、『もしかして遺伝的な病気があったらどうしよう』ということではないでしょうか?
現時点の最先端医学をもってしても、残念ながら、すべての遺伝病についての変異をある一人の人間、あるいは1個ずつの受精卵が持っているかどうかについて調べるのは、非現実的な状況となっています。
しかし、第三者から卵子の提供を受けるとき、もちろん、そのような事実をわかっていたとしても、『遺伝的な病気のリスクはできるだけ、最大限、回避したい』と願うのが正直な心の内だと思います。
そこで、弊社IFC卵子提供プログラムにおいては、提携先のパシフィック生殖医療センター(PFC)と共に、IFCプログラムご参加のご夫婦が選択した卵子ドナーさんについて、必ず生殖医療専門の遺伝カウンセラーによる遺伝カウンセリングを受けていただく、ということを義務付けています。
ご夫妻には、すでにドナーさんの家族・ご親戚の健康状態等の情報が詳細記述されているプロフィールを閲覧していただいた上でドナーさんを選択していただいています。
しかし、更に、専門の遺伝カウンセラーがドナーさんご本人やそのご家系・ご親族の健康状態や病歴を詳細にドナーさん本人と再確認し、各種遺伝病や、遺伝要因がありそうな病気(例癌など)について、一般リスクより高くならないかどうかをあらゆる角度から確認します。これは、卵子提供を受けるご夫婦側だけではなく、提供を行なうドナーさんにとっても、大変有益な健康上の情報となります。
遺伝カウンセリングが進歩しているこちら米国でも、卵子ドナーさん専門にカウンセリングを行なっている生殖医療専門カウンセラーの数はまだまだ少なく、しかも実績のあるカウンセラーは引く手あまたです。
そのような中で、着床前遺伝子診断が医療技術として誕生した時からずっと、遺伝カウンセリングの分野で実績を重ねてきた専門カウンセラーと共に歩んできたIFC-PFCプログラムであるからこそ、ご夫婦やドナーさんのために、極めて有意義な詳細遺伝カウンセリングが行なうことができるのです。
確かに、このようなカウンセリングをきっちりと行なうことで、ドナーさんの準備段階で、1、2週間のレベルで、追加で時間は要することになるかもしれません。
高齢出産となり、時間的な焦りのある中で、追加の待ち時間は気になることかもしれません。
しかし、そこでほんの少々お待ちいただくことで、一生の問題、そしてその次の世代へも受け継がれる命に関わる情報をここで改めて確認することは極めて重要であると私達は考えています。
ご夫妻が、過去の長きにわたる不妊治療や、辛い診断内容などを乗り越えて進む卵子提供プログラムでは、産まれてくる赤ちゃんの健康を心から願い、リスクを回避できるようなプログラムでありたいと思うのです。
医療には、100%の保証、というものがありません。また、遺伝病や病気についても、予防完全策、などもこの世の中には存在しません。
しかし、そのような現実を見据えているからこそ、こうして『できることはすべて行なう』ことをポリシーにしております。
産まれてくるお子さんの健康と妊婦としての奥様の安全、そしてご家族の将来の幸福を願い、できるだけのことはしよう、というのが弊社IFCプログラムの基本姿勢です。
遺伝カウンセリングの結果、『このドナーさんについて、自然界での発症率を超えるような遺伝病やその他の病気のリスクはないであろう』という結果が出たら、ご夫婦としては、やはり安心してその後の治療、妊娠へと進んでいただけることでしょう。
そしてもちろん、ご夫婦のために、大変な思いをして参加してくださる卵子ドナーさんご本人にとっても、ご自身の健康状態や遺伝病のリスクなどについて専門家にみてもらえるというのは、素晴らしい機会であると言えるでしょう。
こうして、遺伝カウンセリングが、もう一つ、IFC卵子提供プログラムの中で、ご夫婦の安心材料の要因となっております。
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