男女産み分けについて
着床前全染色体診断 (Comprehensive Chromosome Screening=CCS) (以下「着床前診断(CCS)」と表記)を実施する際、性染色体の正常性も同時に診断を行なうため、希望すれば、男女産み分けが可能となります。
2014年以降にIFCプログラムに新たに進まれた日本人患者様の100%が、着床前診断(CCS)同時実施を希望されておられ、そのうちおよそ95%以上のご夫妻が、各々の受精卵について性別を知ることを希望されておられます。
弊社IFCプログラムでは、夫婦間体外受精の他、卵子提供プログラムや代理出産プログラムも含め、体外受精を行なう全てのプログラムにおいて着床前診断(CCS)同時実施が可能であり、すなわち希望すれば男女産み分けも全てのプログラムにおいて可能となっています。
卵子提供プログラムとの着床前診断(CCS)同時実施の場合はこちらから
尚、男女産み分け実施費用は、着床前診断(CCS)プログラムの費用に含まれており、追加料金は発生しません。
治療の内容
男女産み分けは、着床前診断(CCS)プログラムの一環として行なわれ、体外受精過程において、胚移植の際、染色体正常と診断された受精卵の中から希望の性別の受精卵を選んで移植します。
男女産み分けの治療内容の詳細は、着床前診断(CCS)プログラムの内容と同じですので、詳しいプロセスについてはこちらをご参照ください:
男女産み分け対象患者様
IFCプログラムにおいて、夫婦間体外受精、卵子提供、代理出産、ドナー精子プログラムなど、体外受精プロセスを経るすべてのプログラムの対象患者様の希望者全員。
- 不妊治療が不要なご夫妻でも、男女産み分けの目的で体外受精を受け、男女産み分けの実施が可能です。
- ファミリーバランシング(どちらか一方の性別のお子様が続き、次のお子様は別の性別をと希望される場合)を希望する患者様も対象となります。
- 歌舞伎等伝統芸能のお家、僧侶、旅館の女将の跡継ぎなど、日本古来の伝統に則り、どちらかの性別がお家の伝統を守るために必要である場合。
染色体正常な受精卵で男女産み分け
受精卵の性染色体を含むすべての染色体について異常を調べるため、同時に個々の受精卵の性別も報告されてきます。従って、染色体正常の結果が出た受精卵の中で、希望する性別の受精卵を選んで移植することが可能です。
つまり、男女産み分けをする際には、必ず染色体正常な受精卵を移植することになるため、流産のリスクを回避し、一回ごとの胚移植で高い成功率を期待することができるのが大きな利点です。
治療の限界
どちらか一方の性別が続いたご家庭では、精子の傾向により、体外受精によって得られた受精卵の中の男女の比率が、これまで生まれたお子様と同じ性別に偏っていることがあります。
受精卵の性別は、精子側が決定付けますが、現時点においては、どちらか一方の性別となる精子を選別する確固とした技術の存在が証明されていません。従来、比率をどちらか一方の性別に傾けるとされていた技術もすべて、結局は有効ではないと研究結果が出ています。従って、精子が決定付ける性別の傾向を操作することはできず、受精卵が得られるまで性別の比率は判りません。
つまり、着床前診断(CCS)は、得られた受精卵の中から性別を選べますが、希望の性別を「作る」ことはできません。
しかし、1個でも希望の性別の染色体正常受精卵があれば、卵子を採取する女性の年齢にもよって若干の差はありますが、子宮に問題がなければ、安定して67-75%という高い妊娠成功率が、1回の正常胚盤胞1個移植で期待できます。